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病気への偏見
自分の嫁が苦しむようになるまで、心の病全般について偏見を持っていました。そんな病気になる人はどこかおかしいと。日頃意識せずとも無意識に心の中であまり関わりたくないだとか考えていたことは否定できません。考えれば非常にひどいことでした。しかし世間一般のイメージというのもそんな私の認識とそう大きく変わるものでないであろうことも残念ながら事実だと思います。
これが自分の嫁の問題となったことで自分の意識は大きく変わりました。
この3ヶ月(そしてこれからの○年間?)は大変でしたが、心の病気について自分で勉強しようという気持ちが芽生えたこと、実際勉強する機会を持って心の病気に対して今では以前とは違う理解が出来るようになったことは私にとっては大きな収穫でした。勉強といっても数冊の紹介書を浅くかじっただけですが、ひと口に心の病といっても非常に色々な症状に分類されていることを知りました。それらを読んで私が考えたことの中で一番大事だと思うことは、誰でも何らかの病気になり得る、ということです。(健康な体はイメージしやすいですが、健全な心とはいったい何なのでしょうか?)
心の病を発症してしまうかどうかというのは本当に紙一重なのだと思います。みんなちょっとしたきっかけで精神科医のお世話になる日が来るんだと思います。(乱暴に例えれば転んで擦り傷で済むか、それとも骨折して入院するかとか。)発症してしまう人はきっと人一倍デリケートなのでしょう。辛いことや耐え難いことを上手く受け流すことが出来ず、正面から受け止めすぎて壊れていく人が多いのではないでしょうか。正直であったり、優しすぎたりする人ほど心を病む確率が高いのでしょう。(私は適当なので発病率は低そうです。)
身近な人が病気になったらそれを一刻も早く受け入れてあげる事、もしも持っているのであれば妙な偏見は捨て、病気を正しく理解をする努力をして、病気に対して一緒に向き合う意思表示をすることで本人の心の持ちようも少しは良くなるのだと思います。
仕事
現在、6月末日にして有休を15日間消化と非常によく休ませて頂いています。この場を借りて職場の皆様に感謝の気持ちを伝えさせていただきます。
最初に総合病院の精神科(開放病棟)に入院し、そこから専門病院の閉鎖病棟に転院したのですが、連絡先として自宅のほかに会社の番号を伝えると病院のケースワーカーは非常に驚いていました。治療の現場にいるケースワーカーのこの反応からも世間一般では心の病をなるべく周囲には伏せようとする傾向にあるのだということが実感できました。私は理解のある上司・同僚に恵まれ、非常に良い環境にいるのだと感謝しています。入院も3ヶ月に及び、さすがに上司やリーダー格の方たちにはほぼ一部始終話をしました。話をしてみると、同じ職場にも実は以前身内でこんな事があって、という方がいたり、営業の得意先の特に親しい方々にはちょっとこんな状況でご迷惑お掛けします、と話をしたのですが、そこでもやはり実は誰々が・・・などと同様の反応があり、ああ、思ったよりも心の病で苦しんでいる人は世間のあちこちにいるんだなという発見がありました。イメージの悪さからかタブー扱いされていますが、同じような悩みを持つ人は身の回りに意外と多くいるようです。勇気を持って周囲に話をするのも理解者を得る良い方法のひとつだと思います。他人には言ってくれるな、という本人の強い希望があれば話は別ですが。ただ思い切って話さないことには周囲の理解を得るチャンスすら失われてしまいます。またこれを機会に病気の正しい姿を他人に伝えることも家族の役割なんだと考えるようになりました。
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家族の心構え
心を病んだことの無い人が心の病に対してあまり良いイメージを持っていない傾向であることは否定できません。病気になった本人もそれまでそんなイメージを持っていた場合が多いはずなので、発病したばかりの頃は世間体であるとか、病気自体のこと以外にも大きなプレッシャーを受けています。まずは本人に対して、共に病気と闘っていくんだという明確な意思表示を速やかに行うことが必要だと思います。本人は見捨てられるのではないかと非常に孤独を感じています。決して一人にはしない、周囲が一緒にサポートしてあげるんだという気持ちを明確に継続して本人に伝えることに努めていこうと思っています。
と言ってもちょっとしたことで寂しくなったり、見捨てられた気持ちになったり、いくら家族が頑張っても問題はいくらでも出てきます。家族としては、そのたび毎にめげる気持ちが頭をもたげますが決して投げやりにならず、我慢強く話を聞くようにしています。そして極力押し付けがましいアドバイスはしないように注意しています。
骨折・全治何ヶ月、捻挫・全治何週間・・・。普通の怪我や病気は治療の当初に医師が完治までの目安を教えてくれますが、心の病は病気の定義自体も曖昧で(病気はこれだけど周辺症状はこれなどと言われてもなかなか難しいです)、治療期間の目安を立て難く、さらに治療の進行状況が見えずらい(骨折ならギブズが取れたとか)ために周囲・本人ともに焦ってしまいがちです。家族として、本人と一緒になって焦らずに、ドンと大きくのんびり焦らず構えるように日々努力しているところです。我々の焦る気持ちは確実に本人に伝わります。焦っても百害あって一利なしです。
また自分自身がストレスを溜め込まないように注意しています。手段は人それぞれでしょうが、人に話すというのは割合有効な手段だと思います。私の場合は職場などでもある程度話を聞いてもらうだけでもストレスはかなり軽減されています。また、発病後、嫁の両親と同居させてもらうようになり、日々両親と話をすることで一人で色々と抱え過ぎることも基本的にはありません。(と言っても私自身の両親にすらまだきちんとした説明が出来ていないことも事実です。気が気でない所を黙って信用してもらっているのは非常にありがたいことです。)
病気のことを他人に話すことに抵抗がないと言えば嘘になり、時に自分自身に苦痛を与える事もありますが、話すことで癒されるプラスの部分はそれ以上に大きいと感じます。病気を宣伝する必要は無いですが話すのを躊躇ってそのために自分の中に余計な負担を抱え込むことは避けるようにしています。
たとえ病気は身内の問題であっても実際の治療は家族の枠の中だけでは収まるものではありません。取り巻く状況・環境(仕事など)に優先させてするべき事(通院や本人のヘルプに対しての対応など)が必ず発生するので、伝えるべき人には状況を伝えて周囲の協力を得ることが必要です。(あの時会社を休ませてもらわなければ嫁はこの世にいなかった、ということも充分あり得ました。)周囲への感謝の気持ちを忘れてしまっては何にもなりませんが周囲に甘えさせてもらうことも必要です。別の意味で自分にとっての負担となりますが、それよって失わずに済むもの・得ることの出来るものの方がきっと大きいと思うのです。